2018/12/13 両国散歩 02 両国さかさかさ/俵星玄蕃の道場跡/両国国技館/新柳橋の白雨御竹蔵の虹/舟橋聖一生誕記念碑

両国駅西側を北上する。
やはり何度も来たことがあるところだが、細かいところまで見ていなかった。



◆両国さかさかさ




天からの恵みを集めて活かす
「両国さかさかさ」

 雨を「よける」のではなく「集めよう」。
 都会ではとかくやっかいもの扱いされがちな雨。しかし、雨なしには草花も育ちません。雨はありとあらゆる生命の源です。台地を潤し、緑を育み、地下水となります。コンクリートアスファルトが目立つ東京のまちも、実は空と台地の間を循環する雨によって支えられているのです。
 雨は、天水(あまみず)。天からの恵みの水。この装置は、天水をもっと大切に、もっと有効に活かすシンボルとして、台地から空に向けて広がる「逆さ傘」をコンセプトに作られました。下部は、この逆三角屋根に降った雨をためる容量約600?のタンクになっています。貯めた雨水は、」付近の花壇の水やりや内水などに活用します。
「歩道の緑地」という都市の公共空間で、天からの恵みを集水・貯留・活用し、大地に戻す・・・。市民と企業との協働による、天水を活かしたまちづくりへの実践です。



天水の収穫と活用
 空から降る雨は、命の源。くらしの中で、街並みの中で、天からの恵みである雨を有効に活用することは、これからますます深刻化するといわれる都市の環境問題、洪水・渇水や大地震などの自然災害への備えとして、私たちひとり一人が取り組むことのできる解決策のひとつです。墨田区から、全国そして世界へと広がりつつあります。


雨の恵みプロジェクト
 ライオン株式会社NPO法人雨水市民の会は、2008年より協働で「雨の恵みプロジェクト」と推進しています。まちのなかで雨水を貯留・浸透および利用する意義を探求し、社会への普及を目指して活動しています。


両国駅花いっぱい運動
 ライオン社員のボランティアグループ「花ボランティア」は、両国駅周辺の環境美化を目的に、2005年から両国駅周辺の花壇やフラワーポットに草花を植え育てる「花いっぱい運動」をしています。タンクに集めた雨水は、これらの草花への水やりに活用します。


間伐材の活用
 天水も緑も循環資源です。森の管理には干ばつとその有効活用が欠かせません。この装置には山梨県、栃木県の間伐材を使用し、制作過程での環境配慮にも努めています。
 (ライオン株式会社では2006年より森林環境と水環境の保全を目的として、山梨県内で「ライオン山梨の杜」活動を行っています。)



俵星玄蕃の道場跡



 宝蔵院流の槍の名手、俵星玄蕃忠臣蔵に登場する架空の人物で、彼の道場は、本所横網町のこのあたりにあったとされています。 上杉の家老・千坂兵部が二百五十石の高禄で、吉良家に召し抱えようとしますが、赤穂浪士の世を忍ぶ苦心に同情を寄せた玄蕃はこれを断りました。
 屋台の夜なき蕎麦屋「当たり屋十助」に姿を変えて吉良邸を探っていた赤穂浪士杉野十平次の前で、「のうそば屋、お前には用の無いことじゃが、まさかの時に役に立つかもしれぬぞ見ておくがよい」と、槍の技を披露しました。
 討ち入り当夜、助太刀に駆け付けると、杉野に会い、たいへん驚き、吉良邸外の守りを固め、本壊成就に協力したとされます。



両国国技館

外から眺めただけ(w




◆新柳橋の白雨 御竹蔵の虹 -絵本墨田川両岸-




狂歌絵本『墨田川両岸一覧』三巻のうち、中巻の一枚です。いわか雨に降られ、傘を持った人々が新柳橋の上を走っている様子が、隅田川の対岸から描かれています。白雨というのは天気雨のことです。左奥の橋は御蔵橋で、幕府の材木蔵であった「御竹蔵」の入堀に架かっていました。奥一帯の「御竹蔵」には当初は建築用の資材が保管されていましたが、現在の猿江公園の材木蔵に移されるようになると米蔵として使用され、本所御米蔵と称されました。その広大な敷地は、現在の国技館江戸東京博物館などがあります。




猿江恩賜公園は行ったことがある。
ovanrei.hatenablog.com
記事抜粋↓


猿江材木蔵跡

この付近は江戸時代初期に埋め立て元禄十二年(1699)深川元木場にあった時木場を一時ここに移したことあがあり、そののち享保七年(1722)伊勢屋毛利藤左衛門たちが堀を埋め立て毛利新田をひらいたが享保十九年(1734)幕府はその大部分をとりあげて材木蔵をおき以来幕府の貯木場となし明治以降は皇室所有の貯木場となり大正十三年(1924)その一部を猿江公園とした。




舟橋聖一生誕記念碑




 作家舟橋聖一は明冶37年(1904)12月25日に、本所区横綱町二丁目二番地に生る。作家、國文学者として盛名高く、数々の名作を遺すも、その七十二年の生涯は權威に屈せず、市井の文人、文学者として独自の風格を以て貫かれている。

 代表作の一つ、「花の生涯」は伊井大老の生涯を綴った醇乎たる逸品であるが、文学者、文化人として、前人未踏の道を歩いた作者の人生行路もまた、そのまま花の生涯と呼ぶにふさわしいものである。

井上靖




続く。