小台橋でまた隅田川を渡って荒川区に戻ってくる。
そして隅田川に沿って東へ移動。
華蔵院からは南へ向きを変え都電荒川線宮ノ前駅へ。
阿弥陀三尊板碑(寶蔵院)
寶蔵院は、金亀山地正寺と号する。開山は寛永十年(1633)に没した奝賢(ちょうけん)、明治の初期まで閻魔堂があったが、火災で失った。所蔵する板碑は、下部が欠けていて、年未詳であるが、阿弥陀三尊の種子と天蓋(あまがい)・瓔珞(ようろく)が施されている。そのほか、元禄四年の願文が納められている木造不動明王、近世の山水画などを所蔵する。境内には、奝賢を供養するために造られた寛永十年銘の宝篋印塔、一石で造られた一石五輪塔などがある。また、地蔵山墓地の同院管理墓地内には、万治元年(1658)銘ほか、四基の庚申塔が立っている。
華蔵院は、大悲山観音寺と号する真言宗の寺院。開創は未詳だが、中世に造られた板碑2基を所蔵する。うち一基は「光明遍照十万世界、念仏衆生摂取不捨」の光明遍照偈が、阿弥陀の種子(しゅじ)(キリーク ※ 阿弥陀を表す凡事)を月輪のように取り囲む形態のもので、他に例を見ない。そのほか、境内には庚申塔・宝篋印塔など多数の石塔が残されている。
また、当院は江戸時代末期より上尾久村の教育の場となった。弘化二年(1845)寺子屋江川堂が開かれ、明治十一年には私立田辺小学校が開校。現在の尾久小学校の前身である。
※キリークの梵字はパソコンのフォントに入っていなかった。
google mapには「八幡堀跡」というマークもあった。
八幡堀については後程出てくる。
◆宮ノ前駅
都電荒川線。
続く。