2018/04/22 久地散歩 04 川崎市緑化センター/五ケ村堀と八幡下の堰/八幡下込樋/八幡下橋/宿河原八幡宮神社/名前のわからない橋

まだ二ケ領用水に沿って宿河原駅の方に向かって歩く。



川崎市緑化センター










 当地は、昭和11年に神奈川県農業試験場東部園芸指導地として設置されました。その後、昭和24年に川崎市に移管され、川崎市園芸技術普及農場として発足しました。さらに、昭和54年には、名称を川崎市緑化センターとし、現在に至っています。
 この間、果樹栽培試験に関する業務がフルーツパークに移管されるまで、ナシやモモなどの果樹栽培の技術の普及、家畜伝染病の予防、農業用機械に関する技術講習の場として活用されたほか、土壌診断や野菜及び花きに関する試験栽培の実施等、様々な業務を通じて、市内の農業者に係る農業技術等の工場字大きく貢献してきました。
 この度、これらの業務の移管に伴い、都市緑化植物園として新たに発足したものです。




◆五ケ村堀と八幡下の堰



五ケ村堀はこの地点で本用水と立体交差をし、堰方面の田畑を潤す。近くにある八幡下の堰は、白秋の多摩川音頭で有名な「堰の長池」から多摩川に通じ、排水路の役割を果たした。




◆八幡下込樋


八幡下込樋(はちまんしもいりひ)について

 八幡下込樋とは、この二ケ領用水の水を堰止め調整したものである。当時の工事請負人関山五郎右衛門という人により明治四十三年四月に完成した。
 其の昔(年号不明)、現在の宿河原二丁目二十四番地(宿河原幼稚園)附近を起点に東は高津区字奈根まで多摩川の旧堤防が築かれていたが、洪水により下流の洪水を防ぐためにここに入堀より多摩川に放流して水を調整したものである。
 最近この込樋が逆に堰となり、洪水の度に近隣の住宅に水害を起こすことにより取り壊されたのである。




<二ケ領用水>
 「土木学会選奨土木遺産」は、社団法人土木学会が、日本国内の歴史的建造物のうち土木構造物について、これの保存に資すすることを目的として構造物群を「土木遺産」に認定して顕彰する制度、及びこれにより顕彰された土木構造物群のことです。2000年より認定を開始しています。
 この二ケ領用水は、当時江戸時代以前の1597年(慶長2年)開削に着手し、現在の多摩区から川崎区に渡る灌漑用の水路として、14年の歳月をかけて1611年(慶長16年)に造られたものです。当時の川崎領と稲毛領の二つの領に水を引いたことが名前の由来とされています。
 本用水は、当時と姿を変えていますが、多摩川流域では最古で最大の農業用水であり、現在にその機能を残す貴重な土木遺産として後世に保存するべく評価を得て、平成24年度に土木学会より認定されました。


<二ケ領用水竣工400年記念>
 二ケ領用水は、2011年(平成23)年3月に竣工400年を迎えました。農民たちの大変な苦労や努力があってこそ完成した二ケ領用水は、コメの収穫量を大幅に伸ばし、人々の生活を豊かにしました。また、今では豊かな緑と水の散歩道として市民の憩いの場にもなっています。川崎の発展を支えてきた二ケ領用水を、再び見つめなおし、その価値を後世に継承していきたいと、市民による様々な記念事業が実施されました。これらさまざまな取り組みをふまえ、「二ケ領用水のこれから」を見据え、多摩区と二ケ領用水の未来を発展させていくことを願い、この記念看板を建立しました。






◆八幡下橋







◆宿河原八幡宮神社







◆名前のわからない橋








橋の上にバス停があった。





続く。