2022/09/28 三鷹市大沢の里古民家


明治35(1902)年に建築。
平成30年に復元・整備工事を完了し、一般公開している。





「大沢の里古民家」 へようこそ

 大沢の里古民家は、 明治 35 (1902) 年に創建された、 「四つ間取り」の典型的な農家です。 わさび栽培や養蚕などの生業を営む農家として、数度の改築を経て、昭和 55 (1980) 年頃まで民家として使われていましたが、 平成19 (2007) 年に所有者の故・箕輪一二三氏から三鷹市に寄贈されました。
 かつて農村であった三鷹の原風景を留める貴重な建物として、平成 21(2009)年に三鷹市指定有形文化財「旧箕輪家住宅主屋」に指定されています。
 平成 28 (2016) 年から始まった整備工事では、入念な調査のうえ建物を一旦解体し、 生業や暮らしの移り変りに伴う建物の増改築の経緯を踏まえて、昭和 25 (1950)年~昭和55 (1980) 年頃の佇いに復元整備しました。
 大沢の里古民家は、野川の対岸にある、 江戸時代の風情を留めた「大沢の里水車経営農家」とともに、 歴史ある三鷹のかつての暮らしを、そのままのかたちで保存し、未来に伝えていくエコミュージアム (地域まるごと博物館)の考え方のもと、 本来あった場所で、 そのままの姿をなるべく変えないように整備を行ってきました。
 緑と水に溢れる大沢の里の素晴らしい環境の中にある大沢の里古民家で、自然に囲まれ、季節の移り変わりと共に営まれていた昔の暮らしに思いを馳せ、また様々な活動の場としてご利用いただけることを願っています。









からす団扇(うちわ)

 からす団扇とは、 府中市大國魂神社で毎年7月 20日に斎行される『すもも祭』で頒布される団扇です。 からす団扇には、五穀豊穣や厄除け、 病除けの信仰があり、玄関先に飾るとよいされています。
 『すもも祭』 は、多摩地域の夏の風物詩の一つで、境内にはすももを売る露店が立ち並びます。 その起源は平安時代まで遡るとされています。 前九年の役 (1051~1062) の折、源頼義・義家父子が奥州安倍氏の討伐へ向かう途中、 大國魂神社に戦勝祈願をし、そのお礼参りの神饌の一つにすももがあり、境内にすもも市がたつようになったことが名前の由来とされています。

古語拾遺の中のからす団扇
 からす団扇の由来は、 平安時代の歴史書古語拾遺』 にあります。
~昔 鳥以外の獣肉を食べることを嫌っていた神代の時代、大地主神が田の造営をしたときに農夫に牛肉を振舞いました。ところが、その光景をみた自身の子供から報告をうけた御歳神は大層怒り、大地主神の田にイナゴを放ち苗を枯らせてしまいました。 大地主神は大層驚きト者 (占師) に占わせたところ、 御歳神の祟りであることがわかりました。 卜者のお告げ通りの方法で謝罪をした大地主神は、御歳神の赦しをえて、 イナゴを退治する方法を教えてもらいました。 その方法の一つにからす団扇が登場します。 ~

大沢地域の事例
 大沢地域の人々も、 大國魂神社へからす団扇を貰いに行っていたようです。 『三鷹の民俗 大沢』 には以下のような記述があります。
 『府中の大国魂神社のすもも祭りを見にいったりする。 七月二十日は府中の大国魂神社のすもも祭りの日である。 多摩川すじの農家が、作ったすももを持ってきて境内で売っていた。 ボタンキュウという赤いすももが一升桝十銭で買えた。 すももと厄を払うという、からすうちわを買って帰ってくる。』






展示








田んぼ






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三鷹市 |三鷹市大沢の里古民家




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休館日
火曜日(火曜日が祝日の場合は、その翌日)、年末年始(12月28日から1月4日まで
とありますが、行かれる方は事前にチェックしてから行ってくださいネ!