2024/03/18 南稲荷神社




南稲荷神社境内のケヤキ
樹高・幹周ともに市内最大級の樹木
樹種 ケヤキ
樹高 26m
幹周 4.28m

熊川の南稲荷講膳椀及び膳椀倉
 冠婚葬祭に必要な多くの膳椀を個人が持つのは難しく、複数人で共同所有して必要な時に使用するため、膳椀を「膳椀倉」に保管しました。膳椀倉は、江戸末から明治初め頃に生まれ、都内では多摩地域に広がりました。
 福生市熊川の南地区では、現在も南稲荷講が膳椀及び膳椀倉を所有し、初午(はつうま)行事で使用しています。南稲荷講は、江戸時代に熊川村名主を務めた石川家を中心に運営されてきました。膳椀倉の建築年代は明治十六年(1883)頃と考えられます。
 倉には多種多様な膳椀類をはじめ、湯桶(ゆとう)・角樽(つのだる)・飯台(はんだい)・盃等の漆器、湯呑や猪口・皿・丼・火鉢等の磁器、茹でたうどんを入れる切溜(きりだめ)という容器や膳椀の収納箱等の木製品、ガラス徳利や鉄製の銚子等が収められています。
 膳椀倉は昭和末から平成にかけ、式場や斎場の普及、生活様式の変化等で利用されなくなり、そのほとんどが姿を消しました。当地では、多種多様な膳椀と共に膳椀倉と講が継承され、生きた民俗資料として残っています。近代熊川村の人々の相互扶助に基づく暮らしぶりが見て取れ、多摩地域の生活文化の特色や、民俗事象の現在に至る時代変化を追うことができる貴重なものです。





◆膳椀倉





ケヤキ





境内社





◆鳥居





場所はコチラ