2022/05/12 深川散歩 06 首都高速9号深川線/亀堀公園/緑橋/佐賀町公園/村林ビルのあった場所/永代橋

緑橋から南下。
永代通りまで出たら通りを西へ進んで永代橋方向へ。





首都高速9号深川線

こちらをくぐって反対側(北側)へ。










◆亀堀公園


西尾藩藩校典学館跡

 三河国(愛知県)西尾藩大給松平氏は、藩校を西尾と江戸の2ヵ所に設置していました。西尾藩校は修道館、江戸藩校は典学館と呼ばれました。
 典学館は、江戸藩邸のうち深川万年町にあった「深川屋敷」に設置されていました。設立時期は天保12年(1841)7月のことで、当時の藩主は14代目の乗全でした。大給松平氏は代々儒学を尊び、なかでも乗全は藩内における文武興隆に力を入れ、藩士教育のために藩校を設立しました。さらに、年少の子どもたちの通学を容易にするために、大名小路の役邸(現皇居外苑)に分校を設置するなど、教育設備を充実させています。
 授業の期間は正月8日から12月20日まで、時間は12時から16時まで、休日は毎月16日・五節句・7月12日から16日・八朔でした。
 典学館は明治4年(1871)に廃校となりました。











◆緑橋

下は大島川西支川。














◆佐賀町公園



干鯛場(元場)跡

 江戸の干鰯場は、肥料である千鰯・メ(しめ)柏の取引市場です。干鯛は鰯を乾燥させたもの、メ粕は鰯をゆでて搾り固め船で運ばれたものです。主に房総から船で運ばれた干鰯・メ柏は、木綿や麻、藍、茶、煙草、そして米などの肥料として全国に流通しました。千鰯場では、江戸の干鰯問屋の売方(うりかた)と買片(かいかた)が、それぞれ浜方(はまかた)の荷主、上方・諸国の千鰯商人の代理となって取引を行いました。

干鰯場は、元禄九年(1696)に銚子場(白河一-七付近)が開かれて以降、深川の四ヵ所に設けられました。元場はその一つで、小松町にありました。他は永代場(佐賀二-九・一二付近)、江川場(深川一-一・二-六~一-一付近)が設けられました。
 元場は、宝永六年(一七〇九)一二月九日、干鰯問屋が小松町 の河岸付き家屋敷を購入したことが始まりです。のち西永代町の永代場と共に嘉永三年(一八五〇)には町の東側に干鰯荷物の置場が広く取られ、置場の奥に
は会所の建物や荷物を納める土蔵が建てられていました。
 元場は、永代場と共に永代町組(元場組とも)と呼ばれた江戸干鰯問屋仲間の干鰯場でした。永代町組は、銚子場·江川場を使用する銚子場組(江川場組とも)と万事相談して取引を行いました。











◆村林ビルのあった場所



 隅田川東岸のこの辺りは、かつて渋沢栄一や三野村利左衛門、奥三郎兵衛など近代日本の経済界をリードした人物が居住し、事業の拠点としていました。この場所に拠点を構えていた村林築助は、1847年(弘化 4)に伊勢国松阪町の魚商の家に誕生しました。 明治に入って東京へ出て、 深川区亀住町(現江東区深川) に居を構えていた同郷の豪商、小津与右衛門の店に奉公します。その後、小津店では総支配人まで出世した後、1899 年(明治 32) に独立し、雑穀と肥料を扱う村林商店を設立しました。
 かつてこの場所にあった村林ビルは、昭和初年に建てられたものです。設計者は、旧多摩聖蹟記念館(多摩市指定文化財)などを設計した関根要太郎で、正面玄関の上部には、植物をあしらったテラコッタが装飾され、中央には村林家の商号である篭目模様のマークが付けられていました(写
真参照)。
(この継承看板は、江東区都市景観専門委員会の助言を受け、設置したものです。 )











永代橋

下は墨田川。







永代橋
永代橋は、元禄年間に「深川の大渡し」に代わって架けられ、 佐賀町付近(現在の佐賀一丁目付近)が昔、永代島と呼ばれていたため、永代橋と名付けられました。当時の橋は現在より約100m上流に位置し、橋の両際には、広小路を設けて橋番屋が設けられ、高札を立て、武士、医師、出家神主以外の通行人から橋銭を取る有料橋でした。現在の橋は、上流の清洲橋の女性的な優美さに対し、男性的な重量感を持っています。
隅田川と一体となって地域のランドマークとしての役割を果たすとともに、建設された時代の特色を表していることから、1999年に東京都選定歴史的建造物に選定されました。

隅田川の呼び名
 本来は荒川ですが、荒川放水路が荒川となって以来、荒川下流の支流の部分だけの名称になっています。住田川・ 隅田川・角田川とも書き、澄江・墨水ともいいます。 さらに、 別称には須田川・あすだ川・染田川・大川・両国川・みやこ川・浅草川の名もあります。一つの川にこれほど多くの名称をもっていることは、いかに深く人びとの生活に溶容け込んでいたかを示しています。


看板











続く。