下は玉川上水。
◆名勝小金井桜
小金井櫻は大正十三年(一九二四年)に「名勝」として國から指定を受けたものであり古く徳川時代から明治大正を経て今日に至っております
この玉川上水の堤は櫻を中心として永い間多くの市民に親しまれ栄えたところであります
その間社会環境の変化などによって樹勢が衰えはじめ今ではかつての面影を偲ぶことさえ出来なくなってこの度名勝小金井櫻を復興し玉川上水の歴史と共に永く後世に伝えるため昭和四十三年(一九六八年)以来各方面の協力を得て櫻の若木を補植しているものであります
◆玉川上水
江戸東京の水道に果たした役割
玉川上水は、 羽村取水口から四谷大木戸までの約43Kmにわたる水路で、承応3 (1654) 年に完成しました。 これにより、 多摩川の水が江戸市中の広い範囲に供給されることとなり、 江戸が大きく
発展することができました。
その後、明治31 (1898)年に完成した橋浄水場(今の新宿区) への水路として、昭和40 ( 1965)年に同浄水場が廃止されるまで、利用されていました。
現在も羽村取水口から小平監視所までは、現役の水道用の水路として、都民の生活を支えています。
貴重な土木施設遺構としての歴史的価値
玉川上水は、約 43Kmの区間を約92mの標高差 (100mでわずか約21cmの高低差) を利用して、 水を流すように設計された長大な土木施設遺構です。
特に、 小平監視所から浅間橋までの中流部には、 開削当時の素掘りの水路・法面が多く残され、 往時の姿を今日に伝えています。
玉川上水は、近世の水利技術を知る上で重要な土木施設遺構であることから、 平成15 (2003)年8月、 開渠区間約30Kmが国の史跡に指定されました。
国指定名勝 小金井 (サクラ)
玉川上水堤のヤマザクラ並木は、 元文2 (1737) 年、八代将軍徳川吉宗の時代から植えられ始め、江戸・東京近郊随一の桜の名所として賑わい、大正13 (1924) 年に国の名勝に指定されました。
小金井市では、 平成27 (2015)年、 史跡 名勝の景色にふさわしい人道橋に架け替えました。
橋名は、江戸時代に武蔵野新田の開発と復興に尽力し、ヤマザクラ並木を造った川崎平右衛門定孝(へいえもんさだたか)にちなみ「平右衛門橋」と名付けられました。
昭和61(1986)年からは、 東京都の清流復活事業により、 小平監視所から浅間橋までの区間に下水高度処理水が流され、 水辺空間が復活しています。
玉川上水に関する情報は http://www.waterworks.metro.tokyo.jp/ でご覧いただけます。
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