2024/04/12 清岩院





◆菩薩立像



 菩薩立像は本体及び台座蓮弁・蓮肉部を一鋳する。後世に火中し、磨損、欠損があるものの、全体には保存は比較的よく、わずかながら鍍金の痕も残る。童顔で明るい微笑みを湛えた表情や、やわらかな身のこなし、身体に飾られた賑やかな装飾品など、 その様式、作風から、白鳳時代の七世紀後半から八世紀初頭にかけて制作されたと推定される。ただ、背面からみたときの両肩を覆う天衣の開き方や、腰を左脇で結ぶなど、白鳳期のものにはあまり例のない、特異な点も指摘されることから、隋末から初唐期の中国で制作された可能性も充分に考慮される。歴史上または芸術上、そして学術上価値のある文化財である。








◆元禄十二年銘庚申塔



 庚申塔は、江戸時代に民間信仰として流行した庚申信仰に基づく講集団が造立した石塔です。 現在市内に十三点確認されていますが、清岩院の元禄十二年(1699)銘の庚申塔はそのなかで最古のものです。
 形状は笠付舟型で塔身の正面に青面金剛立像、その下に三猿が浮き彫りされています。右側面に「元禄十二己卯載七月八蓂」、左側面に「本願四部衆等之例単貳十有七ケ」の銘文が刻まれています。
 この庚申塔は、破損が少なく保存状態も良好であり、近世の当地域における民間信仰の様相をよくあらわす民俗資料として、学術的に大変貴重です。









◆石塔








◆鐘楼








◆弁天堂







◆山門








◆桜








場所はコチラ